case study

作業事例

クライスラー 300C HEMI 難題修理

クライスラー 300C

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僕は0.5㎜のトラブルも見逃さない。

修理で一番困る事は症状が確認できない不具合。
それは不具合が出る頻度が少なく、お客様からお預かりしている期間に現象が確認できないこと。
症状が安定して出ればどんな不具合でも確実に故障箇所の特定ができます。

 症状が出る頻度が1ヵ月に2回程度なので、もう少し回数が上がらないと原因の特定は難しい。。。
しかし、症状が出ないからといって闇雲な部品交換(消去法)で作業するのはお客様からの信用を失うので避けたい

お客様はエンジン停止が恐くてまともに乗れず、完治するまで車両を預けるか、もし直らなければ車を処分する覚悟でクワッドに持ち込んでいます。
3箇所の修理工場に出しても原因不明で返され、最終的には東北から数百キロを積載車で陸送してクワッドに来ています。

まずはコンピューターチェックから始まり、今までのエラーコードを全て洗い出します。
そして今までの経験から怪しい部分に網を張りながら、ロードテストで症状が出るのを待ちます。

CANのデーターバス系のエラーだと車両のフロント~リアまで全てに通信配線が張り巡らされているので原因特定するのはとても難しいです。。。
原因は配線なのか?コンピューターなのか?点検しなければならない部分があまりにも広すぎます。
データーバスの恐怖は通信線が僅かにショートしただけでコンピューター間の通信が全て途絶え、エンジンが停止してしまう可能性が有ります。

そんな状況で2週間はロードテストとコンピューター&配線のトータル診断で悩まされて来ました。
そして2週間後の本日未明にようやく原因を発見できました。
それはメインハーネス内に入っている配線の束の通信配線1本が原因でした。
配線の被覆に0.5㎜の穴が空き、配線に雨水が掛かった瞬間に車体(アース)と配線が導通(ショート)して一時的にデーター通信が遮断されエンジンが止まる原因だったのです。

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